Form 1の「Resin Tank」シリコン張り替え

レジンタンク底面のシリコンが悪くなってしまうと正常なプリントができなくなってしまうことは購入前からわかっていました。でも、まさかボトル1本(1L)でだめになるとは思っていなかったです…。購入&輸送費考えると自分で張り替えた方がどう考えても安くなるのでテストを兼ねて試してみることにしました。

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いろいろと掲示板なんかでも議論されているので既出なのですが使うシリコンは「Sylgard 184」を使うことになります。

いろいろとやり方があるのですが、最終的にはタンク底面と平行なシリコン層を均一な厚さで作ってあげることが目標です。

いろいろと知恵を巡らせまして以下の手順で実行しました。

1.底面シリコンの除去

シリコンの除去はカッター入れてはがす方法と熱湯かけて柔らかくして外す方法の2種類があるのですが…。それ以外の方法で今回はいきます。シリコンの端の方を指で中心に向かって引っ張る感じで押さえるというかするとピンセットでつまめるぐらいの隙間が出来るのでつまんではがします。ゴミも出ないし外した後の清掃も不要な感じです。

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2.水平出した台を用意する

48時間程度硬化に必要そうなので、人が通らなそうでホコリ少ない所に水平出した台を用意します。水平出しする際なのですが、iPhoneなんかの水準器は精度があまり高くありませんので、ホームセンターで安ものでもいいのでちゃんとしたものを買った方が後々楽だと思います。

3.レジンタンクの洗浄とシリコン流し込み後ガイドライン引き

(1.)で底面シリコンは除去していますがゴミがあったりした場合にはIPAで洗浄しておきます。そして、しっかりと水平が出た状態でシリコンを成型したいので水平面の基準となるラインを引いておきます。上端31.5mmの所(もしくは両端の悪率パネル正面から4.5mm)にペンでマーキングして上からテープを張って保護します。全部終わったらはがしますが、途中でIPAなんか使うとせっかくのラインが消えちゃうので念のためにテープで保護です。

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4.シリコンの流し込み

「Sylgard 184」をきっちり計って流し込みます。主材は粘度が結構あります、硬化剤はさらさら。混ぜ合わせた合計重量は270mlのプラコップ込みで97gになりました。(容量は主剤80ml/硬化剤8ml)混ぜるための容器なんですがプラコップが一番使いやすいです。使い捨てにしますし開封時にはホコリなんかもほとんどないですから。大体1~2分位しっかりと混ぜてから流し込みます。流し込みは中央部から流し込みのが良いようです。(写真ぐらい気泡が残っていても30分ぐらいで消えます)

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5.水平出しと養生

流し込みが終わったらサランラップで開口部をふさぎます。くれぐれも流し込んだシリコンに当たらないように!!作業時間90分となっているのですが混ぜた際の気泡はだいたい30-45分程度で消えるようです。消えない大きい気泡が残っている場合には爪楊枝でつつくと消えます。45分程度は様子を見てから残っている物はつついて消します。その後は水平なところに安置して1時間おきぐらいで6回ぐらい水平がちゃんと出ているかを横に引いたラインで確認。

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6.硬化促進したい場合

かなり硬化に時間がかかります、3時間程度立ってもあまり粘度が変わっていない印象です。18時間ほどたったらおおかた固まったみたいですが表面はべたつきます。では、硬化促進したい場合にはどうすればよいか?温度を上げてやればよい。ただし、レジンタンクはアクリル製なのであまり温度を上げると変形します。大体65度ぐらいまで上げると変形始めるみたいですので、それ以下の温度にできる環境があるならば試してみるのも…。ちょうど3Dプリンタさんがありますのでこれのヒートベッドを使って硬化促進してみました。

「Sylgard 184」の仕様書読むと、熱硬化 10 分 @ 150 Deg C/熱硬化 20 分 @ 125 Deg C/熱硬化 35 分 @ 100 Deg Cとなっているので50度だと180分ぐらいかな?

最近出番がないOrcaのヒートベッドにちょうど乗っかります。水平出しすでに終わっているので乗せて温度を上げてあげるだけでおっけーです。

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7.硬化完了

触ってもべたつかなくなったら硬化完了です。

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